アレヤコレヤの散文 あたまのなかの引き出し ソレトこれがつながる

キャガプシー 2018 ネズミの色は

ネズミ

すごい人気ありますよね。わかります。

嘘です。最初理解出来ませんでした、すみません。

初演時、全く好きではない人物(人?)でした。嫌いっていうか近くに近寄りたくないタイプ。家父長制の父タイプ。

 

それが、初演後のかんざきさんのこのブログ記事で目から鱗がバラバラと落ちました!

http://ksrh16.hatenablog.com/entry/2017/11/19/141255

 

駄目ですね。苦手な人のこと現実世界で見ないようにしている癖が、観劇でも出て損ですね。ネズミの事ちゃんと見てあげていませんでした。

もう一つ、初演時の髪型がどうしても苦手でして、演技や何してるのか見辛くて。すみません

 

今回の髪型!めっちゃ良い!

ちょっと茶色くってサラサラ感アップ。盛り髪っぽくなくて、地毛を生かしたトップをまとめたポニーテール!襟足とかお顔周りとかの後れ毛もカールしてて いい!

さひがしジュンペイさんのお顔よく見える!

 

あれ、あの黄土色一色のオーバーコート。今回差し色入ってる!しかも水色、いい!

なぜか右手の袖まわりと、右のポッケの辺りなんだけど、それもアシンメトリーで格好いい!(←これについては後でオチでます)

 

 

今回はしっかりネズミの事みるんだから。みてあげるんだから!

って意気込んだら…まぁ、やっぱりひどい人だよね酷いし非道い。

 

初演が終演した後のさひがしさんのTwitterのつぶやきが、不完全燃焼な感じのつぶやきでした。確かにそうかもな~と思うところはありました。準備期間が短そうでしたし、テントのあれこれしたり、なんせ初めてのテント公演だしなんか大変そうな印象だったのですよ劇団おぼんろ。公演期間もたったの5日間で、きっと、場や役が温まってきてこれからって時に終わってしまったのでしょうし。

今回の再演は本当に、充分な練習や用意や周りのスタッフや建材、壊れたキャガプシー人形の提供などの支えで、準備万端な様子が伺えました。

 

ネズミ 良かったです。

 

新しく挿入された、神楽(?)神事っぽい舞で表す ネズミの初めての壊し合い。

で、納得 櫓の上の銀の太鼓。

本来は見世物じゃない壊し合いを、魅せる舞仕立てにして、夏祭りを思い起こさせる太鼓が鳴り響いて、あぁ、見てはいけないものをみてしまった、此方の罪悪感がネズミのそれと共鳴して…お面を取ったあとのネズミの表情といったら…

 

 

ただの高圧的な人物じゃなくて、ひとり森の向こうに行って買い出しして来たり(テレビジョンの契約が上手くいくように根回ししたり、キャガプシーショーの宣伝したり、賭けの具合チェックしたりも兼ねてだろうけど)、頭をいつもフル回転させて、なんか必死で生き急いで焦ってる感じがそこはかとなく感じ取れて。

 

でも、ウナサレが言うこと聞かないからって丸腰のあきらかに弱い相手を棒で何回も打ちつけたり、それを止めに入ったトラワレに対しての表情とかひどかったな。

やはり、有無をいわさぬ圧倒的な暴力で、肉体的にも精神的にも従わせ押さえ込むのはいただけない。

たとえ、ネズミの髪の毛が一部分混入していて(この表現がネズミの個の人格有るって認めている事だな。ネズミの個性はネズミのモノ それが髪の毛に宿る)、

ウナサレが初めから壊れていてもオリジナルの一つの人格だし(だよね)(とてもグレーゾーンなんだけど…)。

 

 

いきなりですが、

今回の人形師のお父 (高橋倫平さん(ウナサレ役)が演じていましたがお洋服見ました?前回隠れて見えにくかった装飾が前面にでていて良かったです!)、

いきなり現れた不審者ネズミに対して前回のお父とはちょっと態度が違うように受けとりました。

初演お父は始めからナンじゃ!こ奴(怒)!!!って感じ。再演お父は、うん?どうした?って感じ。

だから、とっても残念に思ってしまう。もしも、あの時ネズミがいきなり無茶な要望を言わないで、自己紹介して、これからしたいこと、望む願い、夢みる未来を伝えていれば…お父は、少なくとも話しは聞いてくれそうだった。

 

そうすれば、もしかしたら違うみんなのコレカラがあったかもしれないのに。

 

ネズミ、テレビジョンでの放映契約を捕るのが大きな自分のキャガプシー人生(?)を賭けた山場で、後はいつものようにツミにキャガプシーを造ってもらってチャチャっと色を塗って仕上げて、そして圧倒的な強さのトラワレに任せれば、その先の相場は見えていて。という算段だったと思う。

 

初めから壊れていたキャガプシー ウナサレ。

全くの計算違い。まさか自分の悪夢を共有するなんて!

だから、棒で打ちつけるのも、キャガプシーショーでどんな結末になるのかわかっていながら突き進むのも自虐的行為ともいえて。虐待を与えて、自分はどんな気持ちだったんだろうかネズミ…。

 

 

 

物語の最後の最後、

今回は圧倒的なまでの水色!!

 

顔半分、ガッツリ水色!!

 

それで、あの黄土色一色に差し色が入ったのか…

グッときます。

千秋楽に向かってどんどん水色に染まってゆくネズミ。それも何だか感慨深い。

 

 

物語の最後の台詞は…

ネズミの漏れ出る抑えきれない涙の叫び

 

 

 

 

 

 

はあ…ぁ、戯曲も、演出も、演じも本当に素晴らしかったです。

ありがとうございました。